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なんちゃって税理士のブログ

税理士、宅地建物取引士、相続アドバイザー 土屋雅資のブログです。 相続税を中心に、お得な節税情報等を発信していきます。

貸家建付地(賃貸マンション・アパート経営)①

ヤッホー!皆さん、今回はハウスメーカーが「相続税対策」として、地主に平成27年1月からの相続税基礎控除引下げ(増税)を殺し文句に、売りまくっている「貸家建付地」をご説明しますね!簡単に言えば、地主の所有している土地の上に「賃貸マンション、賃貸アパート」を建てましょう!という事です。この「貸家建付地」により、建物の評価額が30%減額になり、土地の評価は約20%減額となります。併せて、建物を銀行からの借金で建てれば、銀行からの借入金は債務控除が出来るという「夢の?相続税対策」になりますよ!と言うのがハウスメーカー殺し文句です。その是非に関しては、後でご説明しますね!では「貸家建付地」とは貸家建付地とは、貸家の敷地の用に供されている宅地をいい、貸家とは、借地借家法の借家に対する保護規定の適用対象となる家屋の賃借人が有する借家権の目的となっている家屋をいいます。簡単に言えば「土地、建物は地主所有で、建物を賃貸すので、地主=大家、借主=借家権者」となります。地主は「賃貸マンション、賃貸アパート」を経営して大家となり、所得税では不動産所得に該当します。

ちなみに前回の「借地権」との違いは大丈夫ですか?「借地権」は地主が土地を貸して、土地を借りた人=借地権者が、その土地の上に自己所有の建物を建てている場合です。この場合、地主=底地権者=貸宅地は、借地権者から土地の使用料(地代)はもらえますが、建物を自由に使う事はできず、わずかな地代だけで、土地の使用・収益権は借地権者が持っていますので、地主の底地=貸宅地は相続税評価は下がりますが、実質は借地権者に土地を取られてしまった事になります。

貸家建付地の土地の相続税評価額>

自用地価額 -( 自用地価額 × 借地権割合 × 借家権割合 × 賃貸割合)

とう計算式になります。

1、借地権割合・借家権割合・・・借地権割合及び借家権割合は、地域により異なりますので、路線価図や評価倍率表により確認してください。路線価図や評価倍率表は、国税庁HPで閲覧できます。路線価図A~Gです。

2、借家権割合・・・日本全国一律30%です。固定資産税評価額×70%になり、30%減額されます。

3、賃貸割合・・・賃貸割合とは、貸家の各独立部分(構造上区分された数個の部分の各部分をいいます。)がある場合に、その各独立部分の賃貸状況に基づいて以下の分数により計算した割合をいいます。

また、継続的に賃貸されていたアパート等の各独立部分で、例えば、次のような事実関係から、アパート等の各独立部分の一部が課税時期(相続の場合は被相続人の死亡の日)において一時的に空室となっていたに過ぎないと認められるものについては、課税時期においても賃貸されていたものとしてもOKです。

  • 各独立部分が課税時期前に継続的に賃貸されてきたものであること。
  • 賃借人の退去後速やかに新たな賃借人の募集が行われ、空室の期間中、他の用途に供されていないこと。
  • 空室の期間が、課税時期の前後の例えば1か月程度であるなど、一時的な期間であること。(平成28年5月現在は税務署=課税庁は、1ヶ月程度の空室しか認めていません)
  • 課税時期後の賃貸が一時的なものではないこと。

貸家建付地の計算例>

貸家建付地は他人に貸している建物の敷地ですので、更地や自宅の宅地と比べて売却や利用を自由にできないという考え方があります。自由度が低い分、土地評価額も低くなるという考え方です。

具体例で、相続税評価額1億円の土地に、建築費用5,000万円で賃貸アパートを建てた場合の節税効果を試算してみましょう!総額1億5,000万円の賃貸アパートを経営したケースです。

  1. 貸家建付地評価減は18%・・・借地権割合60%(これは地域によって事なります)、借家権割合30%
  2. 賃貸アパート建築費用は全額借入とする・・・5,000万円を銀行から借入
  3. 貸家建付地評価額(土地評価額)⇒1億円-1億円(相続税評価額)×18%=8,100万円
  4. 貸家評価額(建物評価額)⇒5,000万円(請負価額)×70%(固定資産評価)×70%(借家権割合控除)=2,450万円
  5. 土地建物の合計評価額(4+5)⇒1億550万円
  6. 銀行からの借入金を債務控除できますので、上記の金額から5,000万円を差し引きます。
  7. 相続税評価額⇒1億550万円-5,000万円=5,550万円
  8. 総額1億550万円が、5,550万円の評価額になります(評価減の金額5,000万円です!)

<本当にアパマン経営は大丈夫?>

更地のままだと、土地は1億円ですが、賃貸アパート5,000万円を建てた場合には土地・建物の相続税評価額は7の金額になりますので、5-7の差額5,000万円の評価減となり、かつ建物の家賃が地主に入ってきますから「夢の?相続税対策」がハウスメーカーの殺し文句です。更に、上記3、の賃貸割合が、実務上はハウスメーカーの子会社である不動産管理会社が一括借上げ(サブリースシステム=家賃保証)契約を地主との間で締結しますので、賃貸割合が100%になるというメリットもあります。

では、世間ではあまり知られていない短所を考えみましょう!もし皆さんが地主の立場で、はハウスメーカーに勧められて賃貸アパートを締結したと思って下さい。投資(借金)が大きいだけに、誰でも怖いのがデメリット(リスク)です。次回はこの「賃貸アパート・マンション経営」のリスクについてお話ししますね! 土屋雅資