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なんちゃって税理士のブログ

税理士、宅地建物取引士、相続アドバイザー 土屋雅資のブログです。 相続税を中心に、お得な節税情報等を発信していきます。

法人税・損金・貸倒損失

ヤッーホ、皆さん、こんにちは!まだ残暑が厳しいですね~。今回はツケで商品を売ったのに相手先が倒産して代金を回収できなくなった場合の「貸倒損失」についてご説明しますね!

貸倒損失とは?

貸倒損失とは、当期に発生した売上債権(売掛金受取手形)、貸付金、未収入金(未収金)、立替金、前渡金などの金銭債権が、たとえば、取引先の経営状態の悪化や倒産などにより売掛金を回収できなかったり、受取手形が不渡りになるなど、当期に実際に回収不能となった(つまり、貸倒れになった)場合に、その損失金額を処理するための費用勘定をいいます。

  

法人税法

 売掛金や貸付金などの金銭債権について、回収できないと見込まれるものについては、貸倒処理を行います。ただし、税務上は、会社の考える回収見込みを無条件で認めてもらえるわけではありません。法人税法は、「課税の公平」が重要なので客観的な基準を設けて、それに合致するものだけ、損金算入することを認めています。 税務上、貸倒損失が認められる金額は、下記1~3の場合です。

 

1・法律上の貸倒れ

  • 会社更生法民事再生法によって、切り捨てられることとなった部分の金額
  • 関係者の協議決定によって、切り捨てられることとなった一定の金額
  • その金銭債権の弁済を受けることができないと認められる場合において、その債務者に対し書面により明らかにされた債務免除額

これらは法的整理や、書面による債務免除による場合の貸倒損失計上です。この場合は①損金経理または②別表4で「貸倒損失認定損」として減算することも可能です。会社が損金経理を行わずに「別表4で減算」できるのは、この1番だけです。下記の2・3は損金経理が要件ですから、注意して下さいね!

別表4(記載例)

 

会社の利益    +500万円

 

加算+

 

 

 

減算-

貸倒損失認定損   

200万円

 

所得金額      +300万円

 

2・事実上の貸倒れ

債務者の資産状況、支払能力等からみてその全額が回収できないことが明らかになった場合には、その明らかになった事業年度において貸倒損失を計上することができます。経済実態として金銭債権が回収できないケースの取り扱いです。従って、一部でも回収見込みがあれば、貸倒損失を計上することはできません。また、損金経理が要件です。

 

3・ 一定期間取引停止後弁済がない場合等の貸倒れ

  • 債務者との取引を停止した時から1年以上経過した場合
  •  債権額が取立てのための旅費その他の費用に満たない場合で、債務者に対し支払を督促したにもかかわらず弁済がない場合

この場合、備忘価額1円を控除した残額を貸倒れとします。また上記1,2と異なり売掛債権についてのみ適用される取り扱いです。貸付金等などの債権には適用がありませんし、かつ損金経理が要件です。

 

以上のように、法人税法上は「貸倒損失」を損金にするために、厳しい要件が設けられています。税務調査では、必ずと言っていい程、チェックさせる項目です。税務署は会社が儲かったから、得意先と共同して架空の貸倒を計上しているのではないか?と疑いますし、当然、反面調査といって得意先に確認を行います。ちなみに民法では、得意先とグルになって架空の貸倒を計上することを「通謀虚偽表示」といい無効な取引です。土屋雅資