読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

なんちゃって税理士のブログ

税理士、宅地建物取引士、相続アドバイザー 土屋雅資のブログです。 相続税を中心に、お得な節税情報等を発信していきます。

法人税・損金・減価償却費②

法人税

ヤーホー、皆さん、こんにちは!昨日の関東直撃の台風は凄かったですね~!交通機関の乱れは、どうしようも無いですよねー。私は、昨日は事務所で仕事だったので助かりました。ラッキー!では、今回は減価償却の続きをご説明しますね。

 

償却方法の選定と届出

 会社(法人)は、個人(所得税)と同様に償却方法を選択することができます。 償却方法の選定は、「構築物は定額法、機械は定率法、車両運搬具は定額法・・・」と資産の種類ごとに選定します。届出は、「減価償却資産の償却方法の届出書」を税務署に提出することで行います。 通常は、会社を設立してから、設立第1期の確定申告書の提出期限までに提出します。届出書を提出しなかった場合には、「建物」「建物付属設備」は「定額法」、その他の有形固定資産である「車両」「機械装置」「器具備品」等は法人税法上は「定率法」になります。個人(所得税)の法定償却方法は「定額法」でしたね!

 

定額法のしくみ

計算式: 償却限度額 = ( 取得価額 - 残存価額 ) × 償却率

 法人税法においては、減価償却費を損金算入するかどうかは会社の選択に任されています。法人税法は、あくまで損金算入の上限額を定めている任意適用です。赤字の会社は減価償却費を計上しなくてもかまわないのです。企業会計原則という会計のルールで、減価償却費を毎期必ず計上しなくてはならないこととされているのと対照的です。ちなみに所得税では減価償却費を必要経費に算入しなければなりません(強制適用です)

  1. 残存価額とは、固定資産の耐用年数が到来したときに、売却やスクラップで得られる処分価値相当額です。取得価額の5%とされています。実際に、スクラップが取得価額の5%もの価値を有しているケースはまれですが、税法上は一律にこれを設定しています。
  2.  償却率は、1÷耐用年数で求められます。税法上、法定耐用年数が2年~100年の場合それぞれについて、償却率が定められています。

 

 定率法のしくみ

計算式:償却限度額= ( 取得価額 - 減価償却累計額 ) × 償却率

 算式の「減価償却累計額」とは、前事業年度までに損金算入された減価償却費の累積金額です。定率法による減価償却費の計算は、固定資産の未償却残高に償却率を乗じるものです。 定額法の算式と異なり、残存価額を控除することはありません。これは、耐用年数経過時点での未償却残高が残存価額と一致するように、定率法の償却率があらかじめ設定されているためです。

 

定額法・定率法の比較

 定額法と定率法とで計算される減価償却費を比較すると、その金額の推移には大きな違いがみられます。定額法の減価償却費は毎年一定です。一方、定率法による減価償却費は、毎年減少するため、右下がりのカーブを描きます。 償却開始当初の減価償却費を比較すると、定率法で計算した方が大きくなります。定率法の方が最初の年度に減価償却費が多く計上できますので、税務上有利な方法だといえるでしょう。ただし、耐用年数経過時点での損金算入された減価償却費の累計額は、最終的には定額法と同じ金額になります。

 

償却可能限度額まで償却

実際の会社業務では、当初予定していた耐用年数(法定耐用年数)を経過した後も、固定資産を使用し続けるケースは珍しくありません。この場合には、耐用年数経過後も、引き続き減価償却費を計上し続けることができます。減価償却費の計算方法はそれまでの算式とかわりません。ただし、税務上は、資産の取得価額に対して一定割合の帳簿価額を残すことが求められています。帳簿価額が一定額を下回ることになる減価償却費の計上は認められていません。言いかえれば、損金算入できる減価償却費の累積金額には、上限額が定められているということです。このような、損金算入できる減価償却費の上限額を、償却可能限度額といいます。 有形減価償却資産の償却可能限度額は、取得価額の95%とされています。ですから、耐用年数経過後も減価償却を続けたとしても、5%(5円)は帳簿価額として残して、この5円を毎年1円で償却し、1円だけ期末帳簿価額として残します。

 

 減価償却費を損金算入するための要件

  •  償却限度額以内であること
  • 損金経理
  • 明細書を確定申告書に添付

損金経理とは、減価償却費を費用として経理処理することです。会社が、決算書に減価償却費を費用として計上していない場合は、損金算入できません。また、別表(明細書)の添付も忘れてはなりません。別表(明細書)は通常は「別表1~16」まであります。定額法の場合は「別表16(1)」、定率法の場合は「別表16(2)」を添付します。コンピューターの固定資産管理ソフトを利用して固定資産台帳を作成している場合でも、これらの書式に転記して確定申告書に添付することが必要です。

 以上、金融機関でお金を借りる際は、この減価償却費をチェックします。会計上の費用であり、法人税法上も損金算入限度額(通常は両者は一致します)まで損金ですが、実際には、現金支出は固定資産購入年度ですから、翌期以降は、費用=損金ですが、現金支出を伴わない(キャシュアウトしていない)項目ですから、資金繰り表や、キャシュフロー計算書に影響してきますので、注意して下さいね!土屋雅資