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なんちゃって税理士のブログ

税理士、宅地建物取引士、相続アドバイザー 土屋雅資のブログです。 相続税を中心に、お得な節税情報等を発信していきます。

贈与税の配偶者控除

ヤッホー!皆さん、お元気ですか?私もブログを最低でも2日1回は書こうと努力しています!このブログが少しでも皆さんのお役にたてれば幸いです。今回は、贈与税の特例制度である「贈与税の配偶者控除」をご説明しますね!配偶者(夫から妻へ)に対して居住用不動産、あるいは居住用不動産を取得するための資金を贈与した場合には最高2,110万円までは贈与税の課税対象になりません。(贈与税基礎控除110万円加算後)

適用を受けるための要件は以下①~⑤です。

  1.  婚姻期間が20年以上である配偶者からの贈与であること(戸籍上20年以上必要)
  2. 居住用不動産の贈与(持分贈与)の場合には、贈与を受けた配偶者が翌年3月15日までに居住の用に供し、引き続き居住する見込みであること
  3. 取得資金の贈与の場合にはその資金で居住用不動産を取得し②と同様要件
  4. 過去に同じ配偶者から贈与を受けてこの特例の適用を受けたことがないこと
  5. 戸籍謄本、居住用不動産の登記簿などの書類を添付して贈与税の申告を行うこと

これらの要件のうち、婚姻期間の判定は、贈与を受けた日現在で行い、居住用不動産は、土地、建物のいずれでもいいこととされています。居住用不動産そのものの贈与でも、その取得資金の贈与でも適用があるが、不動産の贈与の場合には相続税評価額が贈与金額となるため、一般的には、不動産そのものの贈与のほうが有利となります。夫婦が居住している不動産が全て夫の所有であったとすれば、それをそっくり妻に贈与することもできますし、不動産の持分を贈与することも可能です。また、この配偶者控除は、贈与税の基礎控除とは別枠で適用されるため、贈与税の基礎控除(110万円)を含めて2,110万円まで贈与税の課税を受けずに贈与することが可能です。


たとえば、居住用不動産の評価額(夫が100%所有)が、土地2,000万円、建物1,000万円の場合には、土地の全部と建物の100分の70の持分(70%の持分)を妻が取得を贈与すれば、贈与金額は、2,110万円になります。計算式は、2,110万円÷3,000万円=0.7033333・・・=70%です。さらに、相続税では、相続によって財産を取得した者が、被相続人(夫)から相続開始前3年以内に贈与を受けている場合には、その贈与財産を相続財産に加算して相続税額の計算を行いますが、贈与税の配偶者控除の適用を受けて取得した財産(妻の持分)は、配偶者から居住用不動産あるいはその取得資金の贈与を受けた後、贈与した配偶者が3年以内に亡くなっても、加算は行われないという特典付きです。ただし、加算対象から除外されているのは、贈与税の配偶者控除の金額であるから、基礎控除までフルに使った贈与(2,110万円)を行っている場合には、基礎控除分の110万円は加算対象となります。この場合は、2,000万円÷3,000万円=0.666666・・・=約66%分は加算しなくてOKです。

では、皆さんにクイズです。FP2級の試験問題ですが、正解はどれでしょうか?

(問)贈与税の配偶者控除に関する次の4つの記述のうち最も不適切なものはどれか。 

  1. 配偶者から居住用不動産の贈与を受け、贈与税の配偶者控除の適用を受けるためには、贈与があった日において贈与者との婚姻期間が20年以上なければならない。
  2. 配偶者から居住用不動産の贈与を受け、贈与税の配偶者控除の適用を受けた場合贈与税の課税価格から基礎控除と合わせて最高2,110万円を控除することができる。
  3. 配偶者から居住用不動産(相続税評価額1,500万円)の贈与を受け、贈与税の配偶者控除の適用を受けた場合、贈与税の配偶者控除の限度額に満たない金額についは、翌年以降に繰り越すことができる。
  4. 配偶者から居住用不動産の贈与を受けて贈与税の配偶者控除の適用を受け、その贈与があった日から3年以内に贈与者が死亡した場合であっても、贈与税の配偶者控除により控除された金額は相続税の課税価格に算入されない。

皆さん、どれを選びましたか?そですね!正解は3番です。「贈与税の配偶者控除」は一生に一回しか使えないので翌年に繰り越して贈与する事はできません。実務上は、

  1. 夫は婚姻期間が20年だと思っていたのに、妻が入籍届を結婚後3年経過してから提出していた(妻は本当にこの人と入籍して大丈夫か3年間様子をみていた)
  2. 結婚指輪(エンゲージリング)の日付をみて20年だと思いこんで、この特例を使ったら、戸籍上は19年9ヶ月で適用出来なかった。
  3. 入籍15年目で離婚して、その後よりを戻して再入籍して5年たてば婚姻期間20年以上でこの特例が受けられた。
  4. この特例は同じ配偶者に対して1回だけですから、相手が変わった(離婚した後、再婚相手の妻)場合には適用可能です
  5. 夫がこの特例で妻にマイホームを全て贈与した途端に、妻から離婚をされた。等、いろいろ面白い(?)ケースが結構ありますよ!今回は「問題=クイズ」を入れてみましたが、皆さん、ご理解頂けましたか?土屋雅資