読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

なんちゃって税理士のブログ

税理士、宅地建物取引士、相続アドバイザー 土屋雅資のブログです。 相続税を中心に、お得な節税情報等を発信していきます。

名義預金③

相続税

ヤッホー!今回は早速「名義預金」に該当するか否かを税務署(課税庁)と納税者(相続人)で争ったケースをご紹介しますね。では皆さんにクイズ(1)です。次の①~⑦を読んで皆さんは、この6,400万円は誰の財産に該当すると思いますか?①相続(妻)名義の預金、有価証券が約6,400万円③この6,400万円の資金源は被相続人④夫婦間で贈与契約書なし⑤妻は専業主婦で無職無収入⑥毎月の生活費60万円、盆暮れ2回100万円を夫(被相続人)から渡され、その中から「へそくり」を貯めたお金⑦通帳、印鑑は妻が管理⑧金融機関への手続きは妻。論点は、納税者の妻の主張はである妻は被相続人から生活費として渡されたお金を数十年間に渡り貯蓄した資金(へそくり)6,400万円は妻自身の財産だから、被相続人(夫)の相続財産に該当しない。これに対して税務署はこの6,400万円は被相続人の財産であるから、相続財産計上漏れで更正処分(相続税を6,400万円の財産に対して追加で払え)をした。では皆さんは、どっち?「名義預金」に該当する(納税者敗訴)が正解です!裁決では、本件預貯金等については妻名義となっているが、その原資は被相続人が拠出したもので、被相続人から妻への余剰資金の贈与を認める証拠もないから、この6,400万円は「名義預金」として相続財産に計上した税務署の処分は適法である。実務上のポイントはNO1・・・資金原資が夫から拠出されたお金である事。NO2・・・妻が管理・運用していたとしても、このお金は夫婦共同生活の基金であり、その原資が夫である事。NO3・・・生前に贈与が成立していない事(夫は妻に資金を贈与した意思はなく妻の方でヘソクリをしているのだから民法上の贈与契約が成立していない)。実務上妻のヘソクリは、妻のものと認識されがちですが税法上は、妻のヘソクリは被相続人の相続財産に該当するケースが多いので注意して下さいね!

 

続いてクイズ(2)です。次の①~⑥を読んでこの1億円は誰の財産に該当すると思いますか?①相続人は妻と子供2人の合計3人②印鑑は全部で10本あり、被相続人、妻、子供、孫名義の預貯金に使われている③10本の印鑑のうち1本は被相続人、妻は2本、残り7本が子供と孫の預金印鑑として使用されている④預金設定時の届出印は被相続人のものだが、その後相続人や孫が使用している印鑑に改印された⑤印鑑を管理していた妻が入院した後は、子供が印鑑の管理を行っている⑥妻の収入は基礎年金で、相続開始前に約20年前の妻の預金残高は約740万円あった。以上から相続人は、これは相続人固有の財産で「名義預金」には該当しないと主張し、税務署は被相続人の「名義預金」と認定した。では、皆さんはどっち?裁決では、この1億円は相続人固有の財産であり「名義預金」に該当しません!納税者勝訴が正解です。実務上のポイントはア)財産の資金源は何か(お金を出したのは誰か?イ)生前贈与がなされたものか?ウ)その財産の管理・運用を誰が行っていたか?の3点でしたね!このケースではア)財産の資金源を出した事が立証できない、または資金原資を確実に被相続人が出損(お金を出すこと)したと特定できないイ)生前贈与がなかったといいきれない。ウ)その財産の管理・運用は相続人が行っていた。以上の点を税務署(課税庁)が立証出来ていないために納税者の主張が認められたケースです。税務署(課税庁)が「名義預金」に該当する更正処分をする場合には税務署側(課税庁)に立証挙証責任があることを、是非、覚えておいて下さいね!「名義預金」「名義株」は税務調査で一番論点になる事項ですから相続税の申告に際して、税理士と綿密な打ち合わせを強くお勧めします!次回は「本来の相続財産」の残りをご説明しますね!土屋雅資